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大阪口(大阪弁、おおさかべん)や、大阪をうってぃ話されゆん大和口ぬ方言でぃ、近畿方言上方言葉又や上方語)ぬ一種やん。

定義

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大阪府下や大部分が大阪平野でぃあり、大阪市中心んかい人的交流が活発やん、他都道府県とぅ比びてぃ方言差や小ささん。河内弁ぬ特異性が注目されやすさんやしが、実際んかいや泉南地方ぬ泉州弁が府下でぃ最む特異性ぬ強さん方言やん[2]。伝統方言ぬ衰退・変化が著しさん現在でぃや、地域ぐとぅぬ方言差ゆりむ世代間ぬ方言差ぬ方が大ききゅんなっとん[3]

 
大阪市北区天神橋筋商店街にてぃ

概要

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大阪市や近畿地方ぬ経済・文化(特んかいテレビ放送)ぬ中心地やん、大阪弁や近畿地方一円(場合んかいゆってぃや四国んでーむ)ぬ方言んかい強さん影響力持てぃ、漫才んでー通じてぃ全国的んかいむ知名度・認知度が高さん。京都んでーとぅ同様んかい大阪でぃや方言ぬ愛着、自負心が強きゅん、地元離りた時、テレビんかい出た時んかいむ大阪口使い続けゆん人多さん。東京ぬ言葉ぬ対抗意識む大きさんやしが、一方でぃ語彙面中心んかい共通語化が進んでぃうり、他府県からぬ人口流入むあってぃ大阪口や変容し続けちゅん。

江戸時代から近代んかいかけてぃ、現在ぬ大阪市内んかいあたりゅん地域んかいや地区、階層んかいゆってぃ様々な言葉が存在しちゅん。船場(町人=船場言葉)、天満(役人=江戸訛り)、天王寺(農民)、島之内(芸人)、長町(スラム)、木津(または、ざこば、市場商人)んでー。明治後期以降、大阪市電ぬ路線網ぬ充実化んでーんかいゆってぃ市内各所ぬ交流が活発んかいなりゅんんかいつりてぃ、市内ぬ言葉や均質化・簡略化してぃいっちゅんとぅいゆん[4]

音声

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舌唇んでーあまり緊張あらんゆうんかい発音すんくとぅが特徴やん。特んかい高齢層でぃや子音ぬ発音が不明瞭んかいなりやすさん、サ行音ぬハ行音化(例:すみません→すんまへん、七→ひち)、ザ・ダ・ラ行ぬ混同(例:淀川の水→よろがーのみる、座敷→だしき。ただし紀州弁までぃやあらん)、半母音ぬ脱落(例:泳ぐ→おーぐ、変わる→かーる)んでーが起こりゅん。男性ぬ荒さん口調でぃやラ行音が巻き舌んかいなりやすさん。高齢層でぃや語中ぬガ行鼻濁音が聞かりりゅんやしが、中年層以下でぃや衰退しちゅん。

子音とぃ対照的んかい母音や明瞭んかい発音さり、無声化が少なさん。例いば「そうです」や「そーですー」ぬ様んかい語尾が伸び、「す」無声化させゆん東京ぬ発音んかい比びてぃ、歯切りが悪さん印象与えん。連母音ぬ転訛やエイ→エー除いてぃ起こらんやしが、「見えた→めーた」「消える→けーる」ぬ様なイエ→エー、「蝿→はい」「迎えに行く→むかいにいく」ぬ様なアエ→アイが起こりゅんくとぅがあん。1拍ぬ日常語や「蚊→かー」「目→めー」ぬ様んかい長音化すんやしが、「忙しいなー→いそがしなー」「関東煮→かんとだき(=おでん)」ぬ様んかい本来長音ぬむぬが短くなゆんくとぅむあん。ウや円唇後舌狭母音んかい近く発音されゆん。

うぬ他、イ・ウ段んかいア・ヤ行音が続く際ぬ「日曜→にっちょ」「好きやねん→すっきゃねん」ぬ様な促音+拗音化、「昨日→きんのー」「小便→しょんべん」ぬ様な語中・語尾ぬ撥音化、「何するねん→何すんねん」「電車に乗る→電車ん乗る」ぬ様な動詞ぬラ行音、助詞「に」ぬ撥音化(ダ・ナ行音が続く場合)んでーが特徴的やん。

アクセントや京阪式アクセントでぃ、大阪市内だけでぃなく大阪府全域でぃむ地域差がほとんどあらんやしが、世代間でぃぬ違いやかなり大きさん。

しゃれ言葉

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大阪でぃや様々な駄洒落言葉が発達しゆん。現在でぃむ通用すんむぬがいくつかあん。

  • 白犬のおいど:面白い(尾む白さん)
  • 黒犬のおいど:面白うない(尾む白くあらん)
  • 牛のおいど:物知り(モーぬ尻)
  • うどん屋の釜:言うばかり(湯ぅばかり)
  • 雪隠場の火事:やけくそ(焼き糞)
  • 五合とっくり:一生つまらん(一升詰まらぬ)
  • 蟻が十匹、猿が五匹:ありがとうござる(蟻が十、五猿)
  • 夜明けの行灯:薄ぼんやり

関連項目

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  1. 楳垣編(1962)、429頁。
  2. 橋爪監修(2009)、12頁。
  3. 『大阪府のことば』10頁。
  4. 前田(1977)、47頁。